第14回 目の見えない人・見えにくい人の仕事サロン

  サロン前には、きらら恒例のランチ会を実施。
今回のサロンも前回に引き続き、外部講師をお招きせず、参加者の皆さんにじっくりお話しいただく場としました。
そして、お一人おひとりの言葉にゆっくり耳を傾け、
初参加の方にも、思いや悩みなどをお話頂きました。
また、仕事に役立つiPhoneの活用についても情報共有できました。
併せて実施したビジネスセミナーには、きららから3名が参加しました。
就活前の方から、就労経験のある方、
それぞれが新鮮な気持ちでビジネスマナーのロールプレイにトライしました。
セミナー終了後も、次回への希望の声もあり、
サロン、セミナーともに盛会となりました。

主催 京都府視覚障害者協会 職業部
共催:日本網膜色素変性症協会(JRPS)京都支部
弱視者問題研究会(関西地域)、きららの会
京都ライトハウス生活訓練修了者の会「フェニックス会」
日時:11月29日(日) 13時30分〜16時50分
会場:ライトハウス 1階 和室
きらら参加者 サロン4名 セミナー4名
仕事サロンURL(http://kyosikyo.sakura.ne.jp/contents/read/id/112)

参加者の声


★思いを語り合える場の大切さ

ランチ会は8人と少人数でしたので、ゆっくり情報交換をしながら、ひとりひとりが
思いを話すことができたと思います。
ひとつひとつの話しに耳を傾ける大切さを改めて感じました。
2時間があっという間に経ちました。
仕事サロンの前半では、日常生活に役立つアイフォンの活用法の紹介がありました。
アプリを使ってA4書類の読み上げ、紙幣の認識などわかりやすい実演でした。
後半は一般就労と理療の仕事のふたつのグループに分かれての意見交換をしました。
私は一般就労のグループでした。
見えないことをどのように職場に伝えるか、限られた時間で仕事量が増えていく中、
効率よくするためにはどのようにするか、音声ソフトと拡大器の活用法など、
話題はさまざまでした。
職場環境、仕事内容、見え方はそれぞれ違いますが、今後の参考になる何かがあったと思います。
一日を通じて、ひとりで悩まず気軽に話しができる場所の必要性と
当事者同士のつながりの大切さを改めて感じました。
これからもよろしくお願いします。

★きらら初参加 久しぶりの交流

私はランチ会とサロンに初参加しました。
現在、音声パソコンを練習中です。
これまでずっと見えにくい仲間との交流が途切れていて、
情報交換をする機会がありませんでした。
思い切って参加して、いろんな話が聴けて良かったです。
サロンは緊張しましたが、小グループでは話しやすかったです。
今後も参加していきたいです。
ありがとうございました。

★今まで意識したことがなかったお辞儀の深さ、実践にて確認

私は、今回初めてセミナーに参加させていただきました。
今回は、仕事をする中での、あいさつや言葉遣いといった基本的な部分を学びました。
このセミナーの中で、もっとも印象に残ったことは、
会釈や普通礼、丁重礼などお辞儀には様々な種類や意味があり、
実際に講師の方に指導をしていただきながら、練習できたことです。
普段から「ありがとうございます」とお礼を言う際や、「
申し訳ございません」と謝罪する際には、深く礼をしているつもりでした。
しかし、改めて正しいやり方を、教えていただき
いざ実戦してみると、お辞儀をし慣れていなかったようで、膝の裏が痛くなりました。
このことから、普段どれだけ浅く礼をしていて、
相手に対する気持ちが伝えられていないかが分かりました。
今回学んだことを今後日常的に生かしていけるよう、
自分から挨拶をしていきたいと思います。

★今後も参加したい!

私は少し緊張しつつサロンに参加しました。
使ってるスマホはアンドロイドなのでiPhoneのアプリの事を聞けてすごく勉強になりました。
グループトークの際はさまざまな考え方があって聞いていて勉強になりました。
ただ、視覚障害というよりも透析患者の部分が多くなっているし職種自体かなり特殊な部分があるしあまり意見を言える立場では無いと思ったというのもあります。
自分の考えに固執したり囚われたりしたらいけないと思いますので
今後このようなイベントに積極的に参加していきたいと思います。
体調のこともあり、頻繁には参加できないと思いますが、
よろしくお願いします。

★ビジネスマナー再確認、次回も受講したい!

私はランチ会からビジネスセミナーに参加しました。
ランチ会ではゆっくりとみなさんとお話ができ、よかったです。
その後のビジネスセミナーでは少人数ということもあり、
1人ずつ、お辞儀の角度やしぐさ等、実際に体にさわりながら教えていただきました。
動作に入る前に見えていないので、相手に対して、自分の向いている方向で会っているかどうかの確認も必要なことも学びました。
自分では頭の中で理解し、できているつもりでしたが、普通礼と丁寧な礼の角度
が少し浅かったようです。
挨拶、言葉遣いについては礼をあげて、みんなで、復唱したり、実際に会話して、
答えたりしました。
今回、感じの良い挨拶、言葉遣いはビジネスシーンだけでなく、日常会話でも使えることなので、
振り返り、再確認できたことはとてもよかったです。
今後に役立てたいと思います。
講師の先生には楽しく、わかりやすく教えていただきました。
また、このようなセミナーがあれば、受講したいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

★次回のセミナーへの期待

私は鳥居寮でセミナーを受講したことがありますが、
今回再度参加し、再確認ができて良かったです。
少人数だったので、丁寧に何度も講師の先生が教えて下さり、お辞儀の角度を確認できました。
もし、再度このような機会があれば、
上手なメモの取り方の実践ができれば嬉しいです。
ありがとうございました。

★できて当たり前のビジネスマナー、見えないからこその一工夫ですっきりと!

今回仕事サロンと併せてビジネスセミナーを実施しました。
今回のセミナーについては、ぜひご参加頂きたいと思う方々にお声をかけさせて頂きました。
都合が合わず参加できなかった方も、今後の機械にぜひトライしてみてください。
就職にあたり、マナーについて、見えないからわかってないんだよねなんて、
担当者に思われるのは残念なことです。
かと言って、見えている人の中で画一的な研修を受けてもどの程度理解し、
習得できるかも不安なところです。
見えないなりに、自分ではマナーを理解し、見えている世界で通用するふるまいができるということは、それだけで自信につながるはずです。
多少、おかしなことをしていても、きちんとしたいと思って行動しているかどうかは、必ず周りに伝わります。
セミナーをぜひライトハウスで実施したい、その思いを何度もの懇談で重ね、
今期実施できたことは、私にとっても大きなトライでした。
そして、その懇談の場で、何が問題で何が問題でないか、
見えないことへのアプローチは・・・について、詰めてきました。
そこで、最終的に相互に理解したことは、
障害の有無は関係ないというスタンスです。
そして、この思いを実現しようとする自分が、
見えない人っぽい立ち振る舞いではいけないということです。
講師の先生に言われたことは、私が見えない人だとわからないということでした。
それはとても嬉しいことです。
多少おかしいところもあるはずですが、それでもどうにかきちんとした礼節で
人と関わりたいと、常に意識してきたことが、伝わったのだとしたら、
無駄に生きてはいないなと思います。
今回のセミナーがその場かぎりにならないように、
そして、周りの人に伝えてもらえるエッセンスを拡げていってほしいと思います。
また、サロンもいつもより少人数で初参加の方も交えての時間だったようです。
それぞれの立場で悩みや思いを語り合えた時間が、明日への力になることを祈ります。
次回の仕事サロンは2月21日を予定しています。
また新たな企画を準備していますので、お楽しみに!