第19回「目の見えない人・見えにくい人の仕事サロン」


 今回の仕事サロンは、京都障害者職業センターの方より、
同センターの概要についてご講演頂きました。
第2部は「通勤・職場内での移動を考える」と題し、
きららメンバーの的場さんの体験談をお聴きしました。
第3部は、京都ライトハウス鳥居寮の歩行訓練士である京極さんより、白杖歩行の有効性と安全な移動について
お話ししていただきました。
 後半は小グループに分かれ、参加者の皆さんより悩んでおられることや、日頃の思いなどを出していただきました。
 また、白杖のミニ体験を実施しました。

日時:2月12日(日) 13時〜16時
会場:ライトハウス 地下 研修室2
参加者 21名(きらら7名)
内容:
  第1部 情報提供「障害者職業センターって、こんなとこ」(仮題)
    報告者 山口 久尚(やまぐち ひさなお)氏(京都障害者
              職業センター 主任障害者職業カウンセラー)
  第2部 話題提供「通勤・職場内での移動を考える」
      報告者 的場 孝至(まとば たかし)氏(会社員・きららの
          会スタッフ)
         *また、京都ライトハウス「鳥居寮」から歩行訓練
          士の方に来ていただき、お話しいただきます。
  第3部 分科会 「支援機器と制度について」「移動とコミュニケー
  ションについて」

参加者の声


★盛り沢山の貴重な時間

今回で19回目となる仕事サロンは、京都障害者職業センターの方によるセンターの概要の話と
通勤・職場内での移動について、視覚障害者、歩行訓練士それぞれの立場からの話の2部構成でした。
第1部ではセンターの概要を聞くことができました。
センターでは、障害者が安定して職業生活を自立させるために、対象者の職業能力、適性を把握し、
支援計画の策定をされています。
職種選び、ビジネスマナー、コミュニケーション、ストレスへの対処方法、自身の障害の程度の伝え方など、
実践しながら支援されているようです。
自分の就職活動を振り返ると、このような支援を受けていれば、
もう少し気楽に就職活動ができていたように思います。
私が就職活動していた20年前と今では社会の障害者への関心度は違いますが、
障害者ならではの特性があるので、その人に合った支援は重要だと思います。
障害者職業センターの存在は知っていましたが、今回詳しく話を聞くことができ、
貴重な機会になりました。
第2部では当事者として、私から、通勤・職場内での移動について話をさせていただきました。
白杖を持つようになったきっかけ、通勤時に気をつけていること、
社内での移動の工夫とサポートを受けるためのポイントなど、
体験談を交えながら話をしました。
白杖を持とうか迷っている人、社内での移動をスムーズにするための工夫、
仕事に取り組む考え方など、何かの参考になればと願っています。
歩行訓練士さんからは、訓練を受けるためにはどうしたらいいのか、
白杖の役割と訓練の必要性、鳥居寮事務所での視覚障害者職員への配慮事例などの話がありました。
また、希望者を対象に白杖のミニ体験会がありました。
仕事サロン前には、きらら恒例のランチ会をしました。ひとりひとりの思い、見えな
いなかでのあれこれなど、ゆっくり話ができました。
少ない人数でしたが、きららとしての貴重な交流の時間となりました。

★移動をテーマに思いを分かち合い

ランチ会、サロン、白杖体験など盛りだくさんの1日でした。
特に、事例を用いた移動の話、おそらく恵まれた職場という環境を、
講師の的場さんご自身が人間関係を重ねる中で築かれたものなのだろうと感じました。
理解してくれる人がいる、理解しようとしてくれる人がいる、勿論、それも大きな条件だけれども、
その一人、さらにもう一人を自分から作り出す努力なしに得ることはできないものだと感じました。
歩行訓練士の京極さんのお話もフロアを巻き込んでの楽しいお話で、
白杖に抵抗はあるけれど・・・という人の気持ちに
何かしらのあったかいものを届けて下さったと思います。
移動をテーマにした分科会では、白杖あり、なし、いろんな過程を通り抜けた人が交流しました。
終了後、「そろそろ訓練を考えようかと思っている」という声も頂きました。
今回のことが、誰かの一歩につながるきっかけになることを祈ります。
仕事サロンでは年に数回白杖体験の企画を設けています。
「たまたま、あの時声をかけてもらって、そこから自然に持つ流れになった」くらいのゆるい感じが、
はじめの一歩にはいいのかもしれませんね。
一大決心してみたいな大層なことになると、なかなかしんどいですしね。
まあ、これも人それぞれなのでなんとも言えませんけど、お試し感覚で触ってみることから
何かが変わることもあります。
自分の心の中の頑なな部分を無理にこじあけずに、さらっとやってみるところからでもいいし、
それが未来への安心になることもありますよね。
次回の仕事サロンは5月28日です。
次回、皆さんとご一緒できることを楽しみにしています。

ここから案内文です。

第19回「目の見えない人・見えにくい人の仕事サロン」
開催のご案内
 目の見えない人・見えにくい人、また最近見えづらくなってきた人が集まって、仕
事について話せる場が京都にもほしい。そんな思いから、五つの団体が共同して2012
年に「仕事サロン」を立ち上げました。
 今回は、これまでなかなかお話をお聞きする機会がなかった「京都障害者職業セン
ター」の方にお越しいただき、同センターの概要について伺います。続いて、「通勤

職場内での移動を考える」と題し、視覚障害者・歩行訓練士それぞれの立場からお話
ししていただきます。
 後半は小グループに分かれ、参加者の皆さんより悩んでおられることや、日頃の思
いなどを出していただければと思います。
 また、グループでの話し合いと並行して、希望者の方を対象に白杖のミニ体験を行
います(1週間前までに申し込みが必要です)。見えにくさを感じているけれど白杖
に触れたことがない方、持っているけれど使い方がよく分からないという方など、も
しよろしければ、一度体験してみてください。
 このサロンは、働いておられる方・仕事を探しておられる方の日々の思いを共有し

明日への元気を見出す場です。あなたと同じしんどさを抱えている方がきっと他にも
おられるはずです。一人で悩んでおられる方も、戸惑っておられる方も、色々な方に
出会ってみませんか?
 サロン終了後、懇親会(3,000円程度)も予定しております。多くの方のご参加を
お待ちしています。
主催:京都府視覚障害者協会 職業部
共催:京都府網膜色素変性症協会(JRPS京都)、
   弱視者問題研究会(関西地域)、きららの会、
   京都ライトハウス鳥居寮訓練修了者の会「フェニックス会」
日時:2月12日(日) 13時〜16時
会場:ライトハウス 地下 研修室2
内容:
  第1部 情報提供「障害者職業センターって、こんなとこ」(仮題)
    報告者 山口 久尚(やまぐち ひさなお)氏(京都障害者
              職業センター 主任障害者職業カウンセラー)
  第2部 話題提供「通勤・職場内での移動を考える」
報告者 的場 孝至(まとば たかし)氏(会社員・きららの
    会スタッフ)
    *また、京都ライトハウス「鳥居寮」から歩行訓練
     士の方に来ていただき、お話しいただきます。
 第3部 分科会 「支援機器と制度について」「移動とコミュニケー
ションについて」
費用:無料
問合せ・申込み:職業部長 野々村(ののむら)
       (Eメール nonoyan2004@yahoo.co.jp)
        または、京視協事務所 担当 今井(いまい)
(電話 075-462-2414)まで。
仕事サロンURL http://kyosikyo.sakura.ne.jp/contents/read/id/112