第23回「目の見えない人・見えにくい人の仕事サロン」 〜 さまざまなツールを活用し、働きやすい環境の実現を! 〜



今回は、就労場面における様々な機器の活用について考えました。
拡大読書器や音声読み上げ機器など視覚障害関連の製品の販売を手がけておられる株式会社タイムズコーポレーション様より機器活用事例のご紹介と、製品展示をしていただきました。
講演終了後には2つのグループで交流しました。

日時:2月18日(日)13時30分〜17時
会場:ライトハウス 地下研修室2
内容
1.報告「ロービジョンの立場から、拡大読書器活用の実際」
2.機器活用事例の報告とデモンストレーション
3.機器展示と分科会「人付き合いについて」など
参加者:きらら参加者13名(仕事サロン総参加者32名)

★株式会社タイムズコーポレーション様より

1995年1月より拡大読書器の輸入、企画開発、販売を始めました。視覚支援機器の販売元として、全国の販売店に卸販売をしております。
現時点で、視覚障害者用読書器・電子ルーペを8機種、光学ルーペ、音声方位磁石、音声色彩判別器、紙幣読取機、シール型音声メモ録音再生装置などの販売元をしています。

参加者の声



★仕事サロン、今後への期待



仕事サロンでは、いつも得ることがたくさんあります。
毎回できるだけ参加したいと思っています。
拡大機器を実際にどのように使えばいいのか知ることができて良かったです。
みなさんも自分と同じような悩みがあって、じぶんだけではないということを感じることができました。
分科会の人数が多かったですね。
もう少し少ないほうが、みなさんが発言しやすかったかなと感じました。
職場で見える人に自分のことをわかってもらうためにどういうことを心がけているかをききたいです。
私はライトハウスにつながっていたけれどまわりの人とのかかわりをさけていました。
でも、きららを通してはじめて同じ悩みをもった人と関われました。
きららに参加してよかったと思います。

★いろんな心模様にふれて



仕事サロンの立ち上げからこれまで、さまざまな方々と出会いました。
就活中、働きながら苦悩する人、障害者就労そのものについてのイメージがまだまだ見えない中にいる人、実にいろんな痛みがありました。
サロンのまえにきららメンバーだけで交流する中で、ふと見えるサインが心に響いて、うまく声がかけられたり、そうできなかったり。
これまでもほんまにいろいろありました。
今回も仲間の生きる力にふれるひとときでした。
今回もはじめてのきらら、常連さん、15年以上のおつきあいの方、いろんな心模様がクロスしていました。
そんな中、寄り添うってどういうことだろうか、真正面から向き合うってどういうことだろうか、問いかけることもありました。
今回は機器にふれたり、自分の工夫を伝えたりいろいろな情報交換がありましたが、一番大事なのはやっぱり心にふれることだってことを痛感した1日でした。
そのことを伝えてくれた仲間に心から感謝です。

★いろんな人との出会い、それぞれの経験にふれて



交流会では、みなさんのお買い物や郵便物の見分け方、活字を判断する時の工夫や悩みなどを共有することができました。
フランクにいろんなお話ができ、楽しかったです。
交流会、仕事など、話題が幅広く参考になりました。
私は拡大機能は使えないので、音声にも対応した機械がもっと増えればいいなぁと思いました。
仕事をしている上で、音声を使っての工夫を教えていただけたらいいなぁと思います。
視力を使わずに仕事をされている人のお話を聞いてみたいです。
きららに参加して、普段、お話しできないような方ともお話ができ、情報も多く入るようになりました。
友達の輪も広がり、プライベートでも交流できるようになり、よかったです。
外にでかける機会も増えて、いろんな人の話を聞くことで、見えなくなっていく上での発想の転換ができるようになりました。
視力が下がっていく上でしんどかった時期にきららに繋がることができたので、悩みを共有できる同世代の仲間に出会えて気持ちが楽になりました。
見えなくても楽しめるものを沢山、知ることができてよかったです。

★あきらめることなく向上していくきららって素晴らしい


おしゃべり交流会では、郵便物を処理するタイミングや、買い物の際に助けてもらう工夫などを話し合えてよかったです。
仕事サロンでは、現在主流の拡大読書器を知ることができて勉強になりました。
独居や家族構成、手帳の等級によっても違うと思いますが、日常生活用具やヘルパーさん、パソコンやスマホのアプリなどをどの程度の割合で利用して、日常生活や仕事に活かしているのかを聞いてみたいです。
皆さんが音声パソコンや拡大読書器等を上手に活用しながら、生活や仕事をされていて励みになります。
障害をバネにして、あきらめることなく向上していくきららを素晴らしく思います。

★機器ってどんなのがあるんだろう?



働く上で役立つ機器はどんなのがあるのか興味があって参加しました。
皆さんお話上手ですね。
なので、私は聴く側です。

★気軽な交流、触って体験することの大切さ



気軽に話せる場としておしゃべり交流会を実施しました。
参加者同士、共感あり、笑いあり、見えないなりの工夫の共有ありで、有意義な交流会ができました。
参加者主導で活発に意見がでたことは良かったです。
皆さんが話したい、聴きたいテーマはさまざまなので、これからも継続できればと思います。
仕事サロンでは最新の拡大読書器の話を聞くことができ勉強になりました。
目が疲れないようにするための使い方、それぞれの拡大読書器の特徴など、久々に拡大読書器のことを考えました。
実際に触ることで、説明で聞いていたことの意味がわかりました。
使う使わないに関わらず、実際に触ることの大切さを感じました。
以前自分が使っていたときは、携帯型の読書器がありませんでした。
使えたら便利だったし、仕事がもっとできたと思いました。
分科会は話しやすい人数でできるといいですね。

■資料■


『就労に役立つ視覚支援機器

「クリアビューC HD22 世界の最上位モデル」
@ソニー製フルHDカメラ 1920×1080P
A拡大倍率 1.3〜67.5倍
B読書酔い防止テーブル
C3年間保証・修理費上限サービス

「クリビューC One 新バージョン 198,000円モデル」
@ソニー製HDカメラ 1280×720P
A拡大倍率 2.4〜50倍
B読書酔い防止テーブル
C3年間保証・修理費上限サービス

「メゾフォーカス 筆記に適したドイツ製」
@フルHDカメラ 1366×768表示 A
軽量 約9.2s B
読書酔い防止テーブル C
3年間保証・修理費上限サービス

トラベラーHD+スタンド 大型モバイル」 @
フルHDカメラ 1920×1080 A
13.3インチ液晶モニター B
スライド・ロール機構 C
携帯可能な 1.995s

クローバー10 + 置台 遠近両用+ミラーの10インチAF携帯」 @
1200万画素カメラ A
超軽量 680g B
スクロール機能

クローバー4 4.3インチ低価格携帯 39,800円(非課税)」 @
180g A
リチウムイオンバッテリー 約3〜3.5時間連続使用

クローバー3 3.5インチ低価格携帯 29,800円(非課税)」 @
100g A
リチウムイオンバッテリー 約3〜3.5時間連続使用

クリアリーダープラス  簡単スピーディーモバイルOCR」 @
携帯できる約2.5s A
約5時間連続使用バッテリー内蔵 B
モニター接続可能

タッチボイス」 使
い方いろいろ シール型音声メモ、録音再生装置

ポータブル紙幣読み取り機 QN-20」 目
の前で紙幣確認をスピーディーに、正確に

疲れにくい拡大読書器の使い方』
@
読書酔いをしやすい X
Yテーブルを使う 読
むものを蛇行させない = 意図しない動きを防ぐ
A
読んでいる行を見失う X
Yテーブルを上手に使う  読
むものの上に定規や文鎮などの目印を置く
B
長い文を読むのが疲れる 行
替えは眼を閉じて一瞬で。 行
頭の位置は、見て探すのではなく手で探す。
C
筆記が疲れる 筆
記する位置を探したら、名前、住所は半眼で書く

トピックス』 2
017.3.31 厚生労働省は拡大読書器を視覚障害者用読書器と改めました。 消
費税法施行令第十四条の四の規定に基づき厚生労働大臣が指定する身体障害者用物品及びその修理を定める件 〈改正 :
平成二十九年三月三十一日告示〉

 身体障害者用物品 2
8の3 視覚障害者用読書器 視
力に障害を有する者の読書等を容易にする製品であって、文字等を撮像し、モニター画面に拡大して映し出すための映像信号に変換して出力する機能を有するもの又は撮像した活字を文字として認識し、音声信号に変換して出力する機能を有するもので、別表第二に揚げるものに限る。