第27回「目の見えない人・見えにくい人の仕事サロン」


〜ICTを仕事に活かすコツ〜

今回は、視覚障害以外の障害もあわせ持つ岸本(きしもと)さんにお越しいただき、
視覚障害者がより負担なく働き、その能力を最大限発揮するためにICT情報通信技術を
どう活用すればいいのか、
岸本さんのパワフルな体験談から次に活かせるポイントを共有できました。

日時:2月10日(日)13時30分〜17時
会場:ライトハウス 地下研修室2
主催:京都府視覚障害者協会 職業部
共催:京都ライトハウス鳥居寮訓練修了者の会「フェニックス会」、「きららの会」
参加者 28名(きらら11名)

内容:
@講演「ICTを仕事に活かすコツ〜重複障害者として就職・開業した経験を通じて〜」
講師:岸本 将志(きしもと まさし)氏(フロッグワークス代表)

A分科会

★講師プロフィール


岸本 将志氏
フロッグワークス 代表
兵庫県視覚障害者福祉協会 ICT相談担当
弱視者問題研究会 IT担当幹事
福祉情報技術コーディネーター(1級)。

【略歴】
1983年 先天性の弱視と両手の機能障害(1種1級)をもって、兵庫県に生まれる。
2011年 障害状態の変化を機に独立開業。ホームページの制作代行、ソフト開発事業を立ち上げる。
2014年 障害者向け訪問パソコン・スマホ講習サポート事業を開始。
2018年 公益社団法人NEXT(ネクスト) VISION(ビジョン)主催の
『isee(アイシー)! “Working(ワーキング) Awards(アワード)”』コンテストにて、
最新技術を活用した事例に与えられるMEPT(エムイーピーティー)賞を受賞。
現在は兵庫県視覚障害者福祉協会をはじめ、複数の福祉施設より視覚障害者の
IT相談事業やパソコンサポートの業務委託を受けて活動しつつ、
視覚障害者の進学・就職をICTで支援する活動を行っている。

★参加者の声



★仕事サロン初参加 勇気をもらって


就活していた頃から興味があり、参加することにしました。
新しい職場で、自分の障害と改めて向き合い、
周囲の方とどうしたら円滑にコミニケーションが図れるのか悩んでいたので、
皆さんの意見をお聞きして参考になりました。
一般就労の仕事内容はそれぞれ違いますが、
貴重な経験上の工夫や努力されてきたことを直接お伺いできた事で、
前向きになれる勇気を分けていただきました。

★きららできっかけ、つながりから心強さを感じて


岸本さんの公演の中で、仕事でも日常生活でもまずは問題点を分析して
優先順位を付けることが大切だというお話に共感しました。
障害者をやっていてよかったと思うエピソードを明るく話すポジティブ思考に、
会場が大いに盛り上がって、一体感を感じる素晴らしい講演会になったと思います。
今後の企画への希望としては、スマホアプリのプレクストークについて使い方を
教えていただけたらありがたいです。
私はiPhoneを使い始めて1年になりますが、
きっかけは、岸本さんもスタッフをしているスマホ情報交換会に誘ってもらったことで
思いきって購入しました。
ボイスオーバーを使った操作は家族やショップの人にも聞けないので、
困ったときに、きららの中で相談できる環境に心強さを感じています。

★ランチ交流、サロン、本音トーク、多彩な1日に


ランチを通じて参加者の方々と交流を持ててよかったです。
お菓子の差し入れに感謝です。
仕事サロンでは岸本さんの早口でまくしたてるトークが印象的でした。
分科会や懇親会は参加者同士でホンネを語る場として有益だと感じています。
どうやって本を読んでいるか(電子書籍の活用状況や方法)について
情報交換できる場があればいいかなと思います。
一般就労している人たちの就労状況についての情報交換もおもしろいかもしれませんね。
近い世代で交流できることで他のグループとは違った空気になって、
それも良いかもと思っています。

★活かしたいポイントゲット、体験を出し合える場に


ランチ交流会では、初めて、そして久々にお会いする方もおられ、大変嬉しく思いました。
仕事サロンでの分科会では、就職活動を行なう上での大切なポイントを授かり、とても有り難く思いました。
ポイントは、履歴書に、自分の出来ること、出来ないこと、
またサポートをお願いしたいことを盛り込むということです。
約2年後に再びやって来る就活に、必ず生かしたく思います。
仕事サロンで、就活での成功のお話、また失敗談についてディスカッションできたらと思います。
色んな方のお話をお伺いしたいです。
いつ参加しても、きららは、いつも居心地の良い場所です。
また今後とも、宜しくお願いいたします。

★前向きで力強い講演から再確認


ランチ会は限られた時間でしたが、少人数での交流となり、
リラックスして話せたのではないでしょうか。
仕事サロンでは、岸本さんの前向きで力強い話が聞けました。
ITで何をするのかを見分けることや職種分析の大切さ、優先順位をつけることなど、
仕事や日常生活をする上でのポイントを再確認することができました。
分科会はそれぞれ有意義な時間となったようですね。
一般就労のグループでは、見えない、見えにくいことをどのように伝えるか、
事務職の具体的内容、仕事を円滑にするために工夫していることなどが話題となりました。
盛り沢山な1日となりました。

★「それが個性」と言えるまでの歩みに力あり


私が岸本さんと出会ったのはきらら初参加の時、カラー講座のワイシャツ選びの時でした。
そして、初登場からインパクトのあるトークに圧倒されつつも、
とても繊細な心を持つ人だと感じていました。
彼の手、彼の杖に触れた時、自分には見えないものが、彼の中にあることを感じました。
強烈なトークに隠れた何かしら得体のしれない力を想像せずにはいられませんでした。
そして、きららの中で初めて立ち上げたスマホタブレット情報交換会では、生き生きと、
しかも体育会系のノリで食いつく参加者に必死に対応されていました。
ガッツがあって、仲間に対して誠実で、ええ奴やなあ、私は嬉しくなりました。
数年を経て、彼が少しずつ忙しくなってきたことを拝聴し、会えないことはさみしくも嬉しく感じていました。
今回、講師として彼と向き合える場を持てたこと、これまでの年月を想い、感慨深いものがありました。
がんばるほどに早口になったり、のめりこむほどに熱があふれたり、
そんな彼の姿、あるがままが「個性なんだ」と受け止められるようになったことは、
彼の見えない努力や悔しい思いに負けない日々があったからだと推察します。
そんなことを勝手に想像しながら、熱ある講演を拝聴しました。
「ITだけがすべてでない、人間力あってこその明日だ」と伝えた彼に、心から感謝とエールを送ります。
これからもきらら、そして、たくさんの仲間に寄り添う支援と独創的な歩き方で周りを照らし手くださいね。
お互いの立ち位置で一緒にがんばっていきましょう。