第8回「目の見えない人・見えにくい人の仕事サロン




参加者 29名(きらら参加者6名)

第8回目となる仕事サロンは、行政と就労支援に携わる皆様を迎え、私たちが利用できるサービスや制度についての説明をお聴きしました。
京都府商工労働観光部 総合就業支援室、    京都ジョブパーク はあとふるコーナー、京都ライトハウスFSトモニーからご参加頂いた皆様と、
当事者との間で、実情に迫るやりとりもあり、
双方向から今後の視覚障害者の就労について考える良い機会となりました。

資料「就労支援制度について」

参加者の声



★ハートフルコーナーや支援者からの情報提供で見えてきたもの

仕事サロンも皆さんに認知され、参加者も増えてきました。
サロンの場で同じ情報を共有しつつ、それに対してあれやこれや思いを話せることが、仕事サロンの魅力です。
そして、求職中の方については、今就活中、勉強中、暗中模索中という人がいることを知るだけでも意味のあることですよね。
今回は行政や支援者の方からの制度やサービスのお話でした。
障害者就労の中でも、視覚障害者の就労を考える時、何が必要かということを想いながら拝聴しておりました。
支援や制度があっても、それを具体的に視覚障害の特性を踏まえた上で、どのように活用していけばよいだろうか。と考えた時、職域開拓ということが必要になります。
実習先の開拓ということを行政の方が話されていましたが、見えないけどこれはできる、他の人以上にできる、だから実習させてくださいというところにいくためのポイントを自分が持たなければ、何も開拓できません。
それが、テープ起こしだったり、見るより聞くことの正確さだったりするのだとしたら、それを具体的に相手に伝えるための手段が必要になります。
障害者就労を考える時、他の障害者を知った上で、自分をどのようにアピールすれば支援者や行政担当者を動かせるのかということが課題のように思います。
障害種別や程度だけで、「できる人できない人」の区別をされることを前提にした場合、そこをどう切り込むかですよね。
結局、自分が動き武器を持ってプレゼンすることで、支援者や制度を巻き込んでいくしかないんだろうなというのが、率直な私の感想です。

★自分たちからニーズを発信していくことが肝要

ランチ会では、少人数だったこともあり、ひとりひとりの見え方や近況、仕事をするにあたり必要なスキルなど、ゆっくりと話ができました。
サロンでは、制度や助成金、京都ジョブパークの取り組みなどの話を聞くことができました。
仕事をするにあたり、必要な制度は何なのか、京都ジョブパークとどのように関わっていくのかなどを考えるいい機会になったと思います。
それぞれ環境は違いますので、必要とするものは違いますが、支援者や行政の方の話を聞けたのは貴重な時間となりました。
実際に制度を使って仕事をするには、職場の理解や制度を利用するための申請が必要になります。
それを職場とうまく交渉するテクニックが重要と思います。
視覚障害者に対する制度や理解は不足しています。
それを改善するには、視覚障害者当事者がそのニーズを発信し続けることが大切と思います。

★就活準備の参考になりました

来年から就活が始まるということもあり、少しでも多くの情報を得たいと思い参加させていただきました。
京都ジョブパークさんの貴重なお話を聞けてよかったと思います。
自分では就職で利用できる制度を全て知っていると思っていましたが、バスに補助金が出ることは知らなかったので驚きました。
また、企業の法定雇用率の上げ方やそのリアルな実情を知ることができて大変勉強になりました。
しかし、いくつか疑問に思うこともありました。
それは「視覚障害者に特価しているもの」ではないということです。
「障害者の就労支援」と呼ばれるものは視覚障害者にとってはあまり関係のないことかなと最近感じ始めています。
現在、精神障害と発達障害について深く興味を持ち、学んでいるのですが、はーとふるコーナーを利用されている肩の役半数が精神障害と発達障害ということで、
視覚障害者が求める内容とは少し違うような気がします。
「弱視の方は企業に理解してもらえば就職可能なケースも多い」というようなことも仰っていましたが、「全盲は?」とつっこみたくなりました。
あらゆる企業のホームページにある障害者の社員さんの紹介ページには視覚障害者はめったにいません。
いたとしても資料を確認できるほどの弱視です。
Q&Aを見ても、採用されている障害者の多くは聴覚障害、精神障害、内部障害と記載されていました。
もしかしたら多くの重度の視覚障害者が配属されている事務や人事は紹介する部署の対象ではないだけで、実は重度視覚障害者もたくさん勤務されているかもしれませんが・・・。
採用されるというところだけに視点を置くのではなく、雇用形態や入ってから続けられるかどうかというところにも視点をおかなければならないと考えさせられました。
これは健常者にもいえることですが。はーとふるコーナーは、精神保健福祉士がカウンセリングをしていただけるという面では、就活で行き詰まっている視覚障害者の方々の精神を少し和ませてくれるかもしれませんね。
一度、見学に行ってみてもおもしろいかなと思いました。
サロンの前後に重度の視覚障害の方でも一般就労をされているというお話を聞けて大きな励みになりました。
就活が始まるまでにたくさんの方々からお話を聞いて、1つでも多くのことを吸収できたらいいなと思います。

★貴重な制度やサービスの話に感謝
ランチ会では、6人でゆっくりといろいろなことが話せて、情報交換もでき、充実していました。
その後のサロンでは就労支援員の方やジョブパークのみなさんからの貴重なお話を聴くことができ、ジョブコーチの役割や実際も知ることができました。
なかなか制度の勉強をする機会がないので、こんなものもあって、使えるんだということを知ることが多かったです。
私も今後、使えるサービスを活用しながら積極的にハローワークに出向くなどして、さまざまなスキルも磨きつつ、仕事探し頑張っていきたいと思います
貴重なお話をありがとうございました。